ワット石材事業部

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ワットについて

本格的な石材およびタイル工事をご提供

石と共に歩んできました

平成20年に株式会社ワットが誕生し、今年で10周年目の区切りを迎えました。
創業は平成12年にさかのぼりますが、代表者が石材の設計施工に関わり始めたのは、代々続く家業の墓石及び彫刻物の工場に入社する平成2年まで、更にさかのぼります。
当時、墓石はもちろんのこと、著名な石彫家や造形家の先生方からもお仕事をいただき、良い作品を完成させるため、きわどい作品設置等の難題を、独学と先輩からのアドバイスで解決し、自ら現場を納めてきました。
仕事をするほど石という素材にのめり込み、その素材が使われる建築や造園等、各専門分野への経験を欲してきましたが、石材の取り扱いだけでは自らデザインしたものを建築物に取り入れにくいことに気づき、建築物全体を工事出来るようになりたいと、志しを持つようになりました 。
そして建築工事と石材工事の両方を取り扱う形で、独立創業し現在に至ります。
昨今の時代背景もあり、石タイル工事に関しましてはバブル期のような工事が出ないことから、古い施工事例の写真もございますが、「石ってこんな使い方が出来るんだ」 という感じで、このサイトをお楽しみいただけたら幸いです。

石屋というもの

石は破損し易く汚れやすい自然素材で、色も模様も微妙に同じではなく加工しにくい上に、とにかく重い。
そして変に強い。
ものすごい労力を使っても、切った石にキズやムラが出ようものなら、もうその石の固まりは使えないので、新たな材料で作り直す場合もあります。
あ"〜もろくて強くて重くて変な部分使っちゃダメで汚しちゃダメって
あ"〜なんて面倒な奴だ!
そう、生産性から見たら難点だらけで最低な素材です。 
しかし......
石屋はみんな、「なんとかして納めてやろう」と思って日々携わっているうちに、取り憑かれるんですね。
石に。 携わっている人は、いつの間にか惚れ込んでしまう。 やっかいな程、手を掛けると気持ちが入って行くんですね。
そして、誰でも出来る仕事じゃないというプライドが出てきます。
一朝一夕では身につけられない石を扱うコツと技術ですから。
ただ、日々繰り返している仕事のコツを、技術と勘違いした時はよろしくありません。
コツとは自分の為のもので、技術は人の為のものであると考えます。
素早く次の石を乗せて据え付けるのはコツですが、頑丈に、キレイに据えるのは技術です。
重くて繊細な仕事は体力も神経も使います。 そこから根気の「ひと手間」を、一ヵ所一ヵ所積み重ねられるのが、良い石屋の定義と考えております。
特に建築石材や積み石など、数社の下請け石屋が入るような大きな現場などに行くと、殆どの職人にプライドが見え隠れしていて、他社の仕事を見ていても、こちらも負けていられないと意気が上がります。
実に切磋琢磨の世界ですね。

お墓の業界について

まだ記憶に新しい、多くの人が胸を痛めたあの大震災。
あちらこちらの墓地が、石の処分場かと勘違いするような惨状に心痛めました。
ただ、これだけの数のお墓が倒れてしまったのは、地震のせいだけではないんじゃないか.....
そんな思いの通り、崩れたお墓の共通点はすぐに理解できました。
もちろん、墓地ごと崩れてしまったのはどうにもなりませんし、そうでなくても耐震対策をしっかり施したにもかかわらず残念な結果になってしまったものもあるはずです。 新旧問わず。
しかし、あまりに崩れたお墓が多すぎた......
あの大震災は未曾有でしたが、何かしら対策を施していたならば、ここまでの被害にはならなかったと思っています。

私は、この仕事をする上では幸いと言えるのですが、生まれた時には家が石屋でしたので、小さい頃から切ったまま重なった石の上を上ったり飛びあるいたりして、変な言い方ですが石と戯れて育ちました。
それでケガしたりもしましたので、自然と、重なった石は動きやすく危ないということが体に染みついているのかも知れません。

この業界は、昭和30年代後半からダイヤモンドの刃で石を平らに切る切削機などが徐々に出始め、飛躍的に生産性が向上していったと、昭和の最後の年に亡くなった家業二代目の祖父から聞いていました。
それら機械の登場以前は、山で岩盤から石を掘り出し、運搬できるサイズに割り、加工場でさらに使用するサイズに割り、ノミなどでハツり続けた後、ビシャンというトンカチの先に小さく尖ったブツブツがたくさん付いている道具で ひたすら手仕事で叩いて平滑面を作り上げるという、気の遠くなる作業をしていたわけです。(現在でも石工の一級技能士の検定試験では、この手法で指定の形状を作る技術が求められています。)
よって、合口(石と石が接する部分)は、 据え付けを考えて木組みのようにホゾ(オスとメス)を作ったり、モルタルを詰める隙間を作ったりしていました。 
ですから据え付ける時に しっかり石と石がかみ合っていたのですね。
積み石もしかりです。
ですから、そういった作られ方をしたものは、古くても無事に残っていたりするのです。

しかし、平らに切る機械の出現以降、合口は切った平らな面同士でそのまま重ねられ、お墓が作られていくことが多くなりました。
が、ここに断言しても良い、簡単に崩れたお墓の大きな要因があります。
磨いてないにしても、機械で切られた平らな面同士で石が重なると、想像以上に滑ります。 重なった隙間に水が入り濡れると、浮力が生じ余計に滑ります。
指一本という訳ではありませんが、見た目の想像より はるかに簡単に動きます。
そんな状態で、接着力が弱く割れやすいモルタルだけで目地を埋めているだけだとしたら.....
建物で考えれば、大工が出来上がりの形だけを考えて、強度も雨漏りも度外視して木を組んでいるようなものなのです。

もし切削の機械が登場した時点で、せめて合口に穴を開けてピンでも入れてから石を重ねる、ということが業界のスタンダードになっていればと思うと残念でなりません。
以前、かなり古い石碑を移設のため解体したことがあったのですが、太い鉄のピンが合口に入ってたのを見たことがありましたので、技術的には問題なく出来たはずなのです。
製品作りに対しての情熱と知識は、どの石工からも感じ取れましたが、そちらにばかり目が向いてしまい、工事の技術は置き去りになったまま、現在に至っていると感じます。

また、他を真似て作るという考え方が根付いている一面があったり、他の業者のデザインでもお客様から 「あのお墓と同じ形で作ってくれ」 と言われると、なんの罪悪感もなくそのままそっくり寸法を測って作ってしまい、堂々と自社の施工例としてしまう場合があるようで、そういった業界の風習が、工事の面でも 「あそこのお墓は ああやって工事してたから同じように工事すれば良い」 といった感じで続けられて来たのかとも思います。
よって著作物に対しての意識も薄い業界だという側面もあるのです。
伝統工芸も扱う業界なので線引きの難しさはあるのですが。

バックグラウンドを広く持つ利点

建物を作る建設関係の各業種においては、自分の仕事の前後の工程を目にし、工事の指示を理由と共に受けますから、少なくともある程度は他業種の知識や情報が得られます。
しかし、お墓のような全て1業者で完結してしまう業種というのは、他の工程を目にしませんからどうしても情報が得られず視野が狭くなりがちです。
当社の場合、ビルやマンションの建築石材工事や、建物自体の基礎や躯体からの建築改修工事等も長く携わっておりますので、そういった現場での工法の良い部分を早い段階からお墓の工事に取り入れ、頑丈でキレイな仕上がりを実現しております。
これは色々な工事を目にしてきたからと自信を持って言える部分であり、何でもかんでも昔からの石屋の方式で納めようという考え方から少し距離を置くことで、色々な面で幅が広がっていると思っております。

石の種類も工事の方法も、一般の方には非常に分かりにくい世界だと感じています。
建築設計者の方でさえ、石に馴染みがないと建物に採用したくても諦めてしまうと聞くことがあります。
そういった面でも、あらゆる方からお気軽にご相談いただけると嬉しく思いますし、お墓業界の施工レベルの底上げに役立つのであれば、同業の方でも情報交換したく思っております。
お墓は、とてつもなく長い年月その場所に存在するものです。
お客様のご供養の気持ちと共に、我々の仕事も残ることになりますので、その事実を念頭に恥ずかしい仕事はしたくないという想いが強くございます。

ここまで長文をお読みいただいて、どう捉えて頂けるかはもちろんお客様次第でございますが、やはりお墓の専門店ではないといった理由で敬遠される方もいらっしゃいます。
しかし我々のキャリアの中で、製品を見る目・品良く設計デザインをする力・頑丈でキレイに仕上げる能力・仏事の知識・そしてコストパフォーマンスと、多様化するお客様の満足度が専門店に何ら劣っていないと自負しておりますので、是非ご一考いただけましたら嬉しく思います。
掲載させていただいておりますお墓の施工例は、建てさせていただいたうちの一部ではございますが、私たちのビジネスだけではない、一基入魂の想いを感じ取っていただけましたら幸いでございます。

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